SRTM3(またはSRTM 90m)データからQGISで標高地図を作成

 

前回のつづきで、今度は標高別に色分けした地図を作成する方法です。前回は図が表示されているものの、標高データを示しているわけではありません。SRTMは標高データ(DEM)というもので、この標高データを使って陰影図や傾斜地図なども作成できます。手順は前回表示させたファイルを変換するところから始まります。

ラスタ>投影法>ワープ(再投影)と選びます。

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SRTM3のデータの空間参照系は、ロシア極東から日本付近だとデフォルトではEPSG4326になっているようです。再投影の画面のうち、下記の出力ファイル、ターゲットSRSを指定します。また、リサンプリングメソッド、データ無しの値0もチェックを入れておきます。出力ファイル名は英名であれば特になんでもよいです。

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OKを押すとキャンバスに新しいファイルができます。このファイルをダブルクリックすると下記のプロパティが現れます。レンダータイプを「単バンド疑似カラー」にします。いろいろな色にしたいので最初はマルチカラーかと勘違いしていましたが、あくまでデータは単一なのでした。マルチカラーというのはランドサットのように複数のデータがある場合だそうです。

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地域内のおおむねの最高標高である2000mから0mまでの範囲としてモードを等間隔、分類数を11とします。高い位置が0mのほうが自然なので反転させました。色はほかにもいろいろありますし、カスタムで色分けすることもできます。分類を押してOKとします。

 

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下記のように表示されればOKです。白黒のところはまだ変換していない範囲です。

 

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投影とは、標高データが正しく出ないファイルの座標軸を合わせてやる作業というイメージで考えています。正しい座標軸はUTM54NのEPSG32654であり、これに変換します。